正しいIH調理道具、選べていますか?2024.01.09

Flying Saucerで展開するすべての商品は、
実際に使ってみて、「良い」と実感できたものに限ります。
Flying Saucerの代表の清水に、
いろいろな調理器具について、
本当の使い方と、選び方のコツをたっぷり聞きました。
「ホントにいいんですよコレ!」が口癖の清水の言葉には、
毎回驚かされることばかり。
編集スタッフが定期的に話をレポートしていきます。
記念すべき最初の道具は「IHフライパン」についてです。

清水
タワーマンションとかだと、今はほぼIHになっているじゃないですか。
ところがね、引っ越ししてIHになった途端に、
「炒め物ができなくなった」とか「火力が足りない」とか言うんですよ。
あなたのお家は、IH?
はい。最近IHにしました。
清水
炒飯とかうまくできない、なんてことありませんか?…でしょう、
それはね、料理の仕方が、そもそもガスと違うんですよ。
清水
実は熱量は、ガスよりもIHのほうがパワーはあるんです。
火力はガスよりも数段上。とろ火のほうも、ガスのほたる火よりもまだ低い。
もっと低い?
清水
もっと低い。極とろ火って表現したりします。
火力が無いって言いますけど、IHの方が強火も強いし、弱火も弱い。
要するに幅は広いんです。
例えば、普通に売られているフライパンをガスで使用していて、
へこんだり歪んだりすることないんですけど、
IHの場合はハイパワーで使うと、鉄板なんかでもへこんじゃいますし、
ステンレスだと使えなくなるくらいに変形します。
それなのになぜ火力が弱いってイメージがあるのでしょう。
清水
IH「対応」のフライパンではガスと同じようには料理ができないんです。
この「対応」がポイントです。IHのハイパワーっていうのは、
結局湯沸ししかやっちゃいけないパワーなんです。
やかんでお水をお湯にする。早く沸かすには便利です。
ところが、普通の料理でこれをやると、
例えばフライパンは変形します。
でも、炒飯は強火ですよね
清水
はい、この間もお客さまが、
「IHでちゃんとした、野菜炒めとかチャーハンができない」と おっしゃっていました。
それはね、道具の選び方、料理の仕方が間違ちゃっているわけ。
IHの火力を最大限に引き出す道具を使わないと駄目。
IH「対応」というのは、IHで使えるっていうだけなんですか。
清水
そう、使えるだけ。
厳密にいうと野菜炒めが食感の良い、シャキシャキした野菜炒めができない。
それからチャーハンもパラパラにならない。
煮物もちゃんと煮詰まらない。味が染み込んでない。
なぜならIHは底が熱くなるだけなんです。
従来の料理は、発熱した熱をフライパンの脇、鍋肌に伝えて作る。
ガスは上昇気流があるので、鉄板だろうがステンレスの板一枚だろうが、
鍋肌まで熱が伝わるわけですよね。
一般的なIH「対応」商品だと、底だけ熱くなって側面が熱くならない。
対流が起きないから、ガスと同じような調理はできないんです。
なるほど。IH対応フライパンを、斜めにするわけにいかないですもんね。
清水
いかないですね。
オフになっちゃいますから。
だからIHの場合は側面まで熱が伝わる形状であったりとか、
専用の機能、材質が必要になります。
それは知りませんでした。
清水
ほとんどの方が知らない。
チャーハン、なんとなくおいしくないよね。
野菜炒めおいしくないよね。だから…。
ガスじゃないとやっぱり駄目なんじゃないかなと。
清水
そうです。だから極端なこというと、IHがいいと言われてIHにした。
でもちゃんとした料理がなんとなくできない。
だから、またガスに変えるっていうお客さまもいました。
だけど、これから年も取っていくし、
やっぱりガスよりもIHのほうが安全だし、
IHって上昇気流がないので、台所のフードや換気扇が汚れないわけですよ。
ガスは上昇気流があって、油も一緒に飛んじゃうから換気扇が汚れる。
IHが悪いってことでも無い訳ですね。
清水
はい。それは多分IHレンジを売るほうもよくわかってない。
だからお客さまに、最適な道具を提案できていないのでしょう。
IHにしたら料理の仕方も変えないといけないということでしょうか。
清水
いや、そんなに変えなくてもいいと思いますけどね。
ただ、道具をちゃんと選ばないといけない。
上昇気流がないという話をしましたが、
調理中に水分が減らないんですよ。
だからガスと同じように調理すると、味を仕上げようと思って、
調味料をどんどん入れるわけですよ。
だから調味料の量が減るのが早いってお客さん多いですね。
結局、中の水分が減らないじゃないですか。
煮詰まらないわけですよ。だから味が薄い。
だからそのパリッとしないで、しなっとするような感じになっちゃう。
蒸した感じのように。
清水
そうそう。しなっとしちゃう。
だから、どんどん調味料を足していくわけですよ。
醤油とか砂糖とかみりんとか、そうじゃないと味がまとまらない。
だからIHになってから料理がまずいっていうお客さん、ほとんどですよ。ガスと同じようにやったら。
ガスは煮詰まっていくのでちょうど凝縮するわけですよね。
濃度が濃くなるわけです。
IHは水分が飛ばないんで、濃度は濃くならないわけですよ。
だから水分は逆に抑えとかなきゃいけないんです。最初から。
でもね、特性を知っていれば、野菜炒めもおいしいし、
チャーハンもちゃんとパリッとしたものができますよ。
どうしたらよいのでしょう?
清水
IHの特性、道具をちゃんとしたものを選ぶっていうことですよ。ちょっと比べてみますか。
これは料理をされる方の憧れの鍋です。いわゆるいい鍋。
それと、Flying SaucerのIH専用商品との比較です。
はい。
清水
同時にこれ今スイッチ。パワーは同じ「6」です。
あんまりやっちゃいけないんですけど…
左のFlying Saucerの方の縁を触ってみてください。
えっ、触って…。
清水
まだ大丈夫です。あったかいでしょ。
はい。
清水
こちら右の製品は、全然冷たい。
あっ。すごい。
清水
こんなに違う。底しか熱が伝わっていないんです。
沸騰してきました。でも、こっちは触れますよ、ずっと。
本当だ。ちょっと驚いたな、これ。
清水
こんなに違います。
これが側面が熱くならず、対流が起きていない証拠です。
ガスのフライパンでは火傷しますから。
なるほど。
清水
IHレンジでも、対流がちゃんと起きないといけないわけですよ。
でもこんな状態なので、火力が弱いと錯覚して、
パワーをガンガン上げてっちゃうんですよ。
どんどんパワーを上げちゃう。
清水
はい。そうするとどうなるかって話なんですけど…。
変形します。明らかに、これはガスで絶対ならないと思う。
こうなると(下記写真左)IHが反応しなくなるので使えません。
でもこれは、ガスよりも火力が強いって証明なんですね。
清水
証明です。ガスはいくらやったってこのレベル(写真右)。
「では対流ができりゃいいのね」
って簡単におっしゃる業者もいるんですけど、
よっぽど研究された材料で、形状で、サイズで全部やらないとできない。
それがこのフライパンってことですね。
清水
あははは、そう!
でもね本当に全然違う。本当にいいですよ、これ。
IH対応のフライパン、他社もいろいろ出してると思うんですけど、
熱が同じように、回り込む商品いうのはあまりないんでしょうか。
清水
いや、ありますよ。
ありますけど、結構手間といい材料を使わないといけないので、
嫌がりますよねメーカーは。
さっき、沸騰した状態で縁が持てましたよね。
あのレベルでは料理できないじゃないですか。
チャーハンも野菜炒めもできないですよ。しなっとはなりますけど。
こっちはね、作るの大変なんですよ。
例えばメーカーの開発だとこのサイズのIH対応で、9500円とか、
高くても1万円ぐらいの価格設定じゃないと売れないねっていう話になるわけです。
そうすると、材料費や加工費を抑えていくより無いわけです。
結果、作りが横着にならざる得ない。
でも私どもの商品開発っていうのは、
IH専用で対流を起こすためには、どうしたらいいのっていうことを 突き詰めていくので、
別にコストのつみ上げをやってるわけじゃないんですよね。
こういう機能を絶対持たせなきゃいけないよねっていう要素があるなら、こだわって生み出していくわけです。
それをやっていくと割高になるわけですが、
価格に見合った機能があれば、お客様に納得いただけると信じています。例えば、テフロンってほとんど皆さん使い捨てだと思ってると思います。
でもね、うちはちゃんとかけ直ししますから。
なるほど。はがれてきたら。
清水
そうです。劣化してきたら。
他社でも対応しているところもありますが、普通はやりたがらないですよ、
面倒くさいから。すごく面倒くさいですよ。
でも例えばこれがこういうふうになってきれいにするわけ。
汚いでしょ、これ。でもこうやってきれいにして返す。
これがかけ直したものですか。
清水
そうですよ
ええーっ。これ喜ぶでしょうね。
清水
うん。喜びます。このフライパン使いやすいわけですよ。使うと。
買い替えたくないのですね。
清水
はい。昔は3カ月ぐらいでできたんですけど、今職人がいなくなっちゃって、
一個一個やるわけじゃないんですよ。
ラインを作んなきゃいけないんで、テフロンの。
だから今はやっぱり5カ月前後かかっちゃうんです。
でも待ってでも、皆さん使って行きたいわけですよね。
清水
だから3カ月も5カ月もないと困るからって言って、
もう一本、代替買う方もいます。
皆さんに愛用されていて嬉しいですね。
清水
そうですね。すごい嬉しいですよ、やってて良かった。
一番いいのは、新しいもの売っちゃうのが一番いいんですけどね。
世話ないし。だけどやっぱり資源を大切にするっていうことと、
サスティナビリティーの面で言っても、物をやっぱり大事にしてほしいですね。
そういう考えでやってます。
結局、最初から市場価格、一番売れてる価格帯がこれだから、
じゃあそこに照準を合わせてフォーカスしてやろうとすると、
どんどん、こうなんていうんですかね。
やるべきところをやらなくしちゃうわけですよね。
工程もかかるし手間暇かかるので。
そうすると、 洗ったりして使いにくいとか、洗ったときに手を切っちゃうとか、
そういうことになるわけなので。
やっぱりずっと大事に使える商品を提供したいですからね。
使っている皆さんにも、思いは届いていると思います。
清水
このフライパン、本当にいいんですよ!
家族と相談してみます。
ありがとうございました。

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